有限会社
若 杉 薬 品
300年の歴史 置き薬
はじまりは富山の良薬「反魂丹」
富山十万石の二代目藩主・前田正甫が江戸城に登城したおり、他国の藩主が腹痛を起こし苦しみました。それを見た前田正甫は、印籠から「反魂丹」という薬を取り出して飲ませたところ、たちまちその藩主の腹痛は回復していきました。
この光景を目の当たりにした諸国の藩主たちは、その薬効に驚き、各自の領内で「反魂丹」を売り広めてくれるよう正甫公に頼みました。
この事件が「おきぐすり」の発祥とされています。
その後正甫公の命により、諸国に商人達が行商し、選りすぐりの薬を詰めた救急箱を各家庭に配置していきました。
先用後利という便利なシステム
置き薬は発祥当時から他の商売とは全く違う販売システムを用いてきました。それが「先用後利」というシステムです。
先用後利とは、正甫公の「用を先に利を後にせよ」という精神に従い、先にくすりをお客様に使っていただき、お代は後でいただくというシステムです。
これにより、お客様が体調を崩したときに手持ちのお金の有無関係なく、素早く薬を服用し、いち早く回復できるようにしたのです。
現在でいうクレジットシステムを300年前から始めていたのが置き薬です。
24時間いつでも安心をお届け
置き薬はお客様の家の中に薬箱を置いていただくビジネスです。お客様は24時間いつでも必要なときに必要な薬を使うことができます。
体調が悪くなることは突然やってくることもしばしばです。そんなときに24時間営業の薬屋が家の中にあればとても安心ですよね。
しかも置き薬は定期的にくすりの交換を無料で行いますので、薬箱の中にはいつでも使用期限の切れていない薬が入っています。
ドラッグストアで救急用に買っておいた薬が、いざ使おうという時に、薬の使用期限が切れていたら何の役にもたちませんよね。
置き薬は、いつでも必要な時に使えて、使用期限も心配せず使えるという安心を24時間お客様にお届けしています。
時代に応じた置き薬
昔から置き薬は、お客様の軽症な病気を治す薬として愛用され、日本の軽度医療にとても貢献してきました。現在では、健康志向の高まりで置き薬に求められるニーズも変化してきています。軽度医療もさることながら、健康志向の高まりにより、お客様の予防医療へのニーズも増えてきています。
人間はいつまでも健康でいたいと願うものです。そのためには日々の生活で病気に対する予防は欠かせません。置き薬はその予防医療に対するニーズに医薬品だけではなく、健康食品も取り入れて提供しています。
また、予防医療には正しい健康情報もかかせません。2006年に改正された薬事法により置き薬に従事する者には、登録販売者という資格があたえられました。この登録販売者という資格を有することで、置き薬に従事する者は、より一層の知識を身に付けました。そしてそれをお客様に、正しい健康情報として提供できるようになったのです。
現在置き薬は、軽度医療と予防医療に貢献しています。これから先、新しい時代になり新しいニーズが生まれてくるかもしれません。そのたびに置き薬はお客様のニーズを見極め応えていけるよう努めてまいります。